「モチベーション3.0」2、3年生合同ゼミ 2021年

こんにちは。向日恒喜です。

春学期のゼミでは毎年、2、3年合同ゼミを開催し、3年生が2年に対して『モチベーション3.0』という本について参加型の講義を実施しています。この本は6章構成で、担当を決めて順番に講義を持っています。それぞれの章ごとの難しさがありますが、第6章は最後の章で準備期間が長いためにモチベーションを維持しにくいとともに、内容も難解で、かつ最後のまとめの役割を担っているとの難しさがあります。今回、その最後の第6章担当で頑張ってくれた2人の学生の感想を紹介させてもらいます。

合同ゼミ感想

今回の課題では、自分が持っている知識を初めて学ぶ相手に説明することの難しさを感じました。

私の班は一番最後でモチベーション3.0の柱の重要な要素の説明、今までの授業のまとめを担当する班でした。一つの講義を作り上げるために、二つの壁にぶつかりました。

一つ目の壁は、自分たちの知識の定着です。本を読んだりグループ内で話し合ったり、先生にも沢山お世話になり、その時は理解できているように思えましたが、実際自分たちで説明するとなると言葉にするが難しかったり理解ができていなかったりしました。学んだことを自分の口で説明できてこそ完全な知識の定着であり、今回は人に説明する課題なのでそこを突き詰める必要がありました。

二つ目の壁は、モチベーション3.0について初めて学ぶ後輩たちに分かりやすく説明することです。講義の作成においてどうしても主観的な説明の仕方になってしまいがちでした。その都度、グループのみんなで分かりやすいかどうか客観的に見つめなおし修正を重ねました。本の「目的志向型」という言葉を、私たちで「貢献志向型」という言葉に言い換えて説明をしたことが初めて学ぶ受講生に配慮した点で一番大きかったと感じます。

今回の課題では、私たち自身モチベーション3.0で挑むことができていたと感じます。良いものを作り上げるために班のみんなで遅くまで残って作り上げました。本番までに各自でもグループでも何回も練習を重ねて挑みました。本番は始まるまでは緊張しましたが、始まってからは自分の得た知識が十分で話しやすかったことと、話す練習を繰り返したため緊張よりも楽しさが勝ちました。みんなからもらったフィードバックでも自分たちの頑張りが評価をされてとても達成感を感じました。客観的に見つめる事、知識の定着など学ぶことも多く大変でしたがそれと同時にとても楽しかったです。

(3年ゼミ生)

私はモチベーション3.0の講義を通して、諦めたくなるようなことを続ける難しさを身に沁みて感じました。本を一回や二回読んだ段階では、利益志向と貢献志向の考え方の違い、また目的と目標の定義、なぜ貢献志向の目的が大切なのか、さっぱり自分の考えがまとまらず、本当に人に伝えるところまで自身の理解を深めることができるのか不安が大きかったです。また、発表するまでに多くの時間があったため、先生や同じ班のメンバーと何度も議論を重ね、本に書いてある言葉を何度も読み返していく内に、どんどんと考えが迷走し、結局自分自身が何を疑問に感じていたのか、どういう表現が正しいのかなど何度もスライドを作る手が進まない事態が発生しました。「誰が見てもわかりやすいスライド、誰が聞いても心に残る発表」を作るという目標を掲げていましたが、正直途中で何度も諦めかけ、本の内容をそのまま貼り付けるようなプレゼンを作成してしまいそうでした。

しかし、苦戦しながらプレゼンを作成する中でも、自分自身改めて目的を持つことの大切さ、貢献志向という心のあり方の重要性を気づき、「プレゼンを作成するという課題」に対する自身のモチベーションのあり方を徐々に成長させることができました。じっくり何度も本を読み返し、自分自身の解釈があっているのか熟考し続ける中で、プレゼンという課題に対するモチベーションが、与えられた目の前の課題を淡々とこなし、ゼミナールの授業に出席するという自身の利益だけを考えた志向から、自分自身の学びを誰かに伝え、その人にも学びをおすそ分けしたいという貢献的な志向へと変化したからこそ、どれだけ壁にぶつかっても妥協することなく挑み続けられ、自身の考えをまとめあげることができたのだと思います。最後まで諦めないでよかったなと、納得するプレゼンができたからこそ実感しています。

これから先、大学での勉強や就活、社会人になってからも頭が痛くなるような、何のために頑張っているのか永遠と答えにたどり着けないような悩みにぶつかることもあると思います。しかし、私はこのプレゼンを通して、自身が思う貢献志向の目的を少しだけ見つけることができました。この目的を見失わず、これから先も頑張り続けていきたいです。

(3年ゼミ生)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする