概要
会社名:アルプススチール株式会社
所在地:愛知県名古屋市中川区(本社工場・名古屋物流センター・本社事務所)、
東京都港区(東京支店)、大阪府大阪市(大阪支店)
設立:1938年10月10日
資本金:8000万円
売上高:売上高29億円(2021年11月)
事業内容:スチール製オフィス家具の製造・販売
従業員数:従業員数170名(男性121名、女性49名)(2022年1
企業理念
◎魅力ある製品を造ることで社会に貢献する
◎お客様のニーズに合った製品を開発し、顧客満足度を追求する
◎愛情込めた製品を市場に供給し、ゆるぎない信頼を獲得する
◎地球環境に配慮した物造りを追求する
ポイント
1. 従業員への配慮
仕事との両立
これまで有給休暇は半日ごとでしか取得することができなかったが、1時間単位での有給休暇の取得が可能となっている。そのため、こまめに有給休暇を取得できることで、治療などをしていても、仕事との両立がしやすい環境を整えている。
適切な働き方
2017年5月から繫忙期を外した5月から12月の間は、毎週金曜日と月末はノー残業デーと定めている。ノー残業デーに定時退社できなかった場合は、必ず振替日を設けている。取り組みを始めてからは、一人あたりの一か月の時間外労働の時間が年々減少している。
長時間労働への対策
長時間労働を避けるために、11時間のインターバル制度を導入している。翌日の勤務までに11時間の休息時間がとれない場合は、始業時間を遅らせるようにしている。11時間のインターバルという残業可能な時間に制限ができたことによって、社員全員が仕事を効率よく進める意識をもつようになった。
2. 従業員の健康を気遣う
禁煙対策
2017年3月までは食堂内での喫煙は可能であったが、3月から喫煙室を設置し、建物内完全分煙としている。喫煙室は、換気量など厚生労働省が示す、すべての基準を満たしている。さらに、喫煙室にイスを持ち込むことを禁止し、長時間滞在でいないように工夫している。2019年7月から禁煙宣言をした者、非喫煙者に対して禁煙手当を毎月支給している。
食生活の改善
社員の健康意識向上のために、会社で提供されているお弁当は、カロリー表示をしている。カロリー表示をされたお弁当を利用しやすいように、費用の一部は会社で負担している。さらに、通常のメニューとは別に、ヘルシーメニューのお弁当を用意している。
保健指導の実施
定期健診の結果で、指導が必要とされた社員に対して保健師や産業医による保健指導を実施している。保健指導は、就業時間内で行っている。そのため、社員の時間的な負担をかけないようにしている。
3. 女性が活躍できる職場
女性社員が能力を最大限発揮することができるように、男性社員と同様にフォークリフトなどの資格の取得を呼びかけている。就業時間内での講習受講や費用を全額会社が負担している。さらに、年代の違う女性のみでのプロジェクトチームを作って、商品開発をするなど、女性ならではの視点を活かしたものづくりがされている。
4. 子育てや介護が安心してできる
配偶者が出産予定の男性社員に対して、育児休業制度を利用するように社長との面談をして、取得を促進することで、男性の育児休業取得率100%を達成している。子どもの看護休暇や、所定外労働の免除、始業・終業時間の繰り上げ・繰り下げなどの取り組みがある。育児休業から復帰する前には社長との面談にて短時間勤務の調整などを実施している。社長から従業員へ朝礼で報告をすることで、従業員からの理解を促進している。
5. 障害者雇用
厚生労働省により、障害者雇用に関する優良な中小企業主に対する認定制度「もにす認定制度」に認定企業として選ばれる。アルプススチール株式会社で働く障がい者は、すべて正社員雇用。インターンシップを実施し、会社の判断、本人の意思、ご両親の意見を確認して受け入れを行う。障がい者に限らず、「一度採用したら最後まで面倒を見る」をモットーに取り組んでいる。
6. ワーク・ライフ・バランスの推進
令和2年度愛知県ファミリー・フレンドリー企業表彰において、「ファミリー・フレンドリー企業賞」と「イクメン・イクボス企業賞」を受賞し、愛知県知事より表彰される。どちらの企業賞も、従業員の仕事と生活の調和を図るために優れた取り組みをしていることによって受賞されている。さらに、名古屋市のワーク・ライフ・バランス推進企業の認定も取得している。
アルプススチール株式会社は、従業員それぞれの幸せを追求しているため、多様性を認める取り組みが多く、ここで取り上げた認定以外にも多くの認定を取得している。ワーク・ライフ・バランスの充実を図り、誰もが長く働きやすい職場づくりがされている。
参考資料
ものづくり女子の応援サイト/経営者・長谷川さん(アルプススチール株式会社)
(向日ゼミ 2年)